そんな研究室にあるときから謎の物音が聞こえるようになりました。夜遅く、1人で作業している時間帯のときが多かったです。本棚の隅、流しの下、ゴミ箱の近くで、ガサゴソとかカリカリとか、何かをかじる音ですが、近づくと音は消えます。ヤドカリが入ってくることもありますが、それならすぐに見つかりますし、虫でもなさそうです。
絶対、何かいるはずと、こちらも気配を抑えて音がしたゴミ箱の近くを凝視すると、その陰から茶色っぽい毛の塊が見えました。スマホのカメラを回して同じ画角で待機すると、また茶色い塊、これは毛の生えた生き物のお尻のようです。振り返るとつぶらな瞳。数秒だけ考えて、ネズミだと結論を出しました。研究室の全体メールで教授に報告すると、「衛生」学研究室にネズミがいるのはまずいので、ネズミ捕りを設置し、即刻駆除するようにとのお達しが来ました。
翌日、ホームセンターでネズミ捕りを買い、お決まりのようにチーズを中央に配置しました。日中、変化はありませんでしたが、昨晩同様に夜の静かな時間まで待機していると、ガサゴソと数回の物音。音が鳴りやんだころに仕掛けた箇所を確かめると、粘着シートにうつぶせ大の字のネズミが捕れていました。捕まったばかりで体は動きませんが息はしていたので、教授と相談し、外に出すことにしました。
ゴム手袋をしてネズミをそっと持ち上げ、粘着シートをはがそうとしましたが、簡単にはいきません。おなかと手足に付いた粘着物をハサミで分離し、「あとは自力で頑張れ」と願って、草むらに置いてきました。しばらくして様子を見に行ったところ、ネズミの姿はもうありませんでした。その後は研究室への再侵入防止のため、ドア下の隙間は折りたたんだ段ボールで閉鎖しました。
ペットショップではかわいいネズミの仲間たちを見ることができますが、野外のネズミが人家に侵入した場合には、食品被害、配線破損、衛生問題(サルモネラ感染症、レプトスピラ症など)を起こします。出入りするような場合には侵入経路を封鎖しましょう。住みついた場合は駆除となりますが、駆除対象の家ネズミ(ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ)と鳥獣保護対象の野ネズミ(通常は人家には入らない)がいるため、ネズミの種類にも注意が必要です。咬傷の危険性もあるため、不安な場合は必ず専門業者に任せるようにしましょう。




























