およそ1年9ヵ月の修繕工事を経て、2025年4月1日にリニューアルオープンしたのが愛知県陶磁美術館だ。
同館は、日本最大級の窯業地である愛知県瀬戸市の山間に位置し、愛知県政100年記念事業の一環として1978年に開館。「愛知県陶磁資料館」として長く親しまれてきたが、2013年に現在の名称へと改められた。
昭和モダニズム建築の巨匠・谷口吉郎氏が設計したことで知られ、館内には日本やアジアの作品を中心に、世界各地の多彩なやきものが集結。重要文化財を含めた約8000点のコレクションを収蔵する、陶磁に特化した世界屈指のミュージアムである。
より快適な空間に改修 キッズコーナーも新設
同館では改修工事の進捗に合わせて段階的に施設をリニューアルオープン。第一弾として2024年11月に陶芸館とその周辺施設の営業が再開され、古窯館「窯の記憶Ⅱ」には美術家・川田知志氏が制作したタイルの陶壁「瀬戸風景2022」を設置。新たなランドマーク作品がお目見えした。

第二弾となる2025年4月1日の本館リニューアルでは、天井部分に耐震改修工事が施された。特徴的な照明は、谷口氏のデザインを継承しながらLED化。また、1階ロビーのトイレには、瀬戸・常滑の陶芸作家が手掛けた洗面鉢を設置した。
そのほかにも、ラウンジの絨毯を張り替えて開放的な空間を創出。キッズコーナーを設けることで小さな子ども連れの来館者でも利用しやすい配慮などもなされた。
本館では現在、常設展である愛陶コレクション展「世界はやきものでできている」の第3期の展示を実施中(3月31日まで)。縄文土器から現代の陶芸まで、やきものが人々の生活に深く関わってきた様子を豊富なコレクションとともに紹介している。
また、特別展「This is SUEKI―古代のカタチ、無限大!」も開催中だ(3月8日まで)。平安時代までの約500年間に全国各地で生まれた須恵器の名品が集結。やきもののイメージを突き破るような独自の世界観を存分に楽しめる。
さらに今年1月24日には、リニューアルの最後を飾る「デザインあいち」がオープンした。

愛知・東海のやきものを生み出してきた自然や人、そしてやきものの未来について「デザイン」の視点から楽しく学べる施設となっている。
館周辺の「やきものを育んだ自然環境」にも着目した展示内容に生まれ変わり、学校団体の校外学習や「総合的な学習の時間」における学びの場としての利用も想定。子どもたちにやきものを身近に感じてもらうための新たな施設として注目を集めそうだ。
























